2010年2月24日水曜日

針治療は、検査にもなる。

私の治療院の近くに大きな脳神経外科がある。そのせいか、「頭が痛いのでCTで診てもらったが何ともなかったので、治療にきた」というひとが時々いる。脳に腫瘍でもできているのではないかと心配になるのだろう。

しかし、まず、頭痛を消すツボで、痛みが消えるかどうか試してみればいいのだ。脳に異常があるのなら、針など効きはしない。針で頭痛が消えたのなら、それは肩や首の凝り(筋肉の過剰な緊張状態)に由来するものだから、脳を心配することはない。

むろん、定期検診は必要だろう。無症状のまま重大な病気が進行していることもあるからだ。しかし、それは、年に1回で十分だろう。

そういうルートで治療にきた人には、そういう説明をする。つまり、針治療は、検査にもなるのだ。

痛みやしびれから、「どこか悪いんじゃなかろうか?」と、内臓の病気を心配する人もいるが、そういう人には、

   凝りをとって痛みが消えるのなら、内臓を心配することはありま
せん。針治療をしたあと3日しても症状が消えないのなら、近くの
病院で診てもらうのもいいでしょうけど・・・・

と言うことにしている。逆に、こちらから積極的に検査を勧める場合もある。肋間神経痛のような胸痛を訴える人の場合がそうである。心筋梗塞の前触れである ことがあるからだ。10年で、5人、そういう人がいた。そのうち、3人は、検査でも異常が出なかった。心筋梗塞を起こしていることがわかったのは、発作を 起こして救急車で運ばれてからである。ここでも、骨折と同じで「検査漏れ」が起きているのだ。

病院で検査してもらいましたか? 

心電図に異常はないと言われたが・・・

たぶん、肋間神経痛でしょう。

そうして治療を何度か続けているうちに、心臓発作を起こした人が3人いる。3人とも、バルーン療法できれいに治った。その後、針治療にはきていない。

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