2010年4月7日水曜日

異なる症状、実は同じ原因。

2月以来、花粉症の人がよく来るようになった。むろん、花粉症の治療に来るのはなくて、肩こりとか腰痛とか、そういうものの治療に来るのだが、しきりに鼻をすするので、「鼻炎ですか?」と尋ねると、アレルギー性鼻炎だとか、花粉症だとか、そういう答えが返ってくる。

 少し前、まぶたの腫れで治療に来た人のことを書いたが、理屈はこれと同じである。まぶたの場合は眼科を受診するだろうし、鼻炎の人は耳鼻科を受診するだろう。もし、同じ人がこのふたつの症状を同時に持って、それぞれの専門科目を受診した場合、その人は、このふたつの症状をそれぞれ別の病気だと思うだろう。

 しかし、違うのである。

このふたつの症状は、つまるところ、粘膜の血流不全に起因するという点では共通している。その血流不全を起こすのは上部頸椎周辺に出来た強度の筋肉のこわばり、つまり、凝りである。だから、針を使ってこの凝りをほぐすと、鼻づまりも、まぶたの腫れも、驚くほどに消えていくのだ。

 症状が出る部位は異なっているが、原因は同じである。

 しかし、こういう見方は、現代医学ではしない。物理的な発想から人体を考えるという視点が欠落しているからである。

 もし仮に、まぶたの腫れと腰痛とアレルギー性鼻炎と膝の痛みで治療に来た人がいたとしても、私は、一度の治療でそれらすべてに対処できる。

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