2010年4月20日火曜日

ツボの不思議(その2)

 ツボの不思議について、いくつか書いておこうと思う。とくに、遠隔部分に反射的に影響を与える作用についてである。

 バリュームを飲んで透視をしながら、足の三里に針をすると、胃がギュッと動くことは実験で確かめられている。胃酸が多く出ることも実験で確かめられている。したがって、胃酸過多の人に、足の三里のツボを使うのは良くないと言われている。

 高血圧の人の百会(ひゃくえ。頭の頂点にあるツボ)に灸を据えると眼底出血を起こすことがある。これは、いまでは、あまり知られていない。

 妊娠初期の女性の三陰交(さんいんこう。婦人三里とも言われる名穴)に針をすると流産する恐れがある。これは、鍼灸師ならたぶん知っているはずである。この作用を利用して、堕胎をなりわいとしていたアングラ鍼灸師が昔は居たらしいが、いまは、居ない。

 太陽という目のツボ(こめかみの近く)に針をすると、結膜の血管が切れることがある。

 足三里のツボで、胃の働きを良くすることは、八割以上の確率で出来るが、マイナスの効果に出会うことは、10年に一度くらいである。

 ただし、マイナスの効果がほぼ確実に起きるというツボもある。こういうツボは、禁止穴(きんしけつ)といわれていて、使ってはならないとされている。

 ここで書いたことは、ツボの効果のごくごく一部でしかない。人体は、恐ろしく奥深いのである。

 西洋医学では、こういう現象は人体には起きないとされている。もっとも、本家の欧米では、積極的に研究している。彼らは、みずからの限界に気づいているからである。漢方の本家である中国でも、当然ながら積極的に研究している。日本はどうなのだろう?

 医療に関して、世界から立ち後れはしないだろうか??

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