針はいたくありません。
私は、こういう宣伝文句を信じない。なるべく痛くないようにはするが、痛いときは痛いのである。
それに、痛みの感覚は、正常な人で1000倍くらい違うのだ。
ある人は、刺すたびに痛いという。ある人は、針をしてもらっている間、ずうっと気持ちがいいという。
そのときは痛くないが、翌日痛む人がいる。そのときは痛いが、治療が終わって服を着ている間に痛みが消えて、翌日も何ともないという人がいる。
十人十色、百人百様なのだ。
本当に、誰にとっても痛くない針をするなら、接触針にすればよい。接触針というのは、針の先を皮膚に乗せるだけで、刺すことはしない。あるいは、刺さない針(主に小児用に使われる)を使えばよい。
しかし、たとえば、ぎっくり腰を一回の治療で治そうとしたら、皮下数センチにまで針先を送らなければならない。いわゆる神経根治療が必要になるのだ。
これは、神経を取り巻いて硬くなっている筋肉を針を使って和らげる治療法で、実に奏功する。自分で車を運転して来た人、あるいは、自転車や徒歩で来た人なら、帰りは
ルンルン気分
なのだ。なぜかって、すぐにも仕事に戻れるから。
今の時代は時間も財布の具合も昔とは違って厳しいのである。悠長な治療はしていられない。一発即効的な治療が求められているのである。
治療を数回に分けて痛くないように治しましょうか? それともちょっと痛いけど、一回で治しましょうか? というと、全員が、
一回で治してくれ!! とにかく早く治してくれ!!
という。自然治癒力を利用しながらゆっくり治せばいいと言う時代ではない。
いずれまたそういう時代が来るかもしれないが、それは、まだ10年以上先のことだろう。
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